Vol.191NZ不動産コラム

マイホーム購入も夢じゃない!? スピードと価格が命 物件購入のすすめ


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 物件の購入は人生の中で最も大きな買い物の一つ。誰もが一度は夢に見るマイホームの購入ですが、不動産の価値は上昇を続け、難しくなってきているのが現状です。今回で4回目となる不動産コラムでは、住宅の購入に関するポイントについて、オークランドで15年以上不動産セールスコンサルタントとして活躍するHarcourtsの一色良子さんに教えていただきました。

一色良子(いっしき・よしこ)さん
大阪府出身。1996年に移住し、2000年から本格的に資産運営コンサルティングを開始。2004年に不動産販売資格を取得、ニュージーランド最大手不動産売買仲介会社フランチャイズHarcourts(ハーコウツ)グループにて勤務。

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▲ワイカト地方にある物件の一例

理想的な地方の物件価値

 現在、オークランドで一戸建ての住居を購入しようと思うと安くても60万~70万ドルほど。近年オークランド中心部周辺における物件の価格は上昇し続けているのが現状で、立地や環境、条件などにもよりますが、今や50万ドル台の家を探すのは難しい時代になりました。若い人たちには手が届きにくい販売価格で、「高いから」と住宅の購入を諦めてしまっている人も少なくありません。
 ニュージーランド人をはじめ、日本人含む海外からの移住者など、オークランド周辺に住んでいる人たちの間で最近になって注目され始めたのが、ハミルトンでの物件購入。主な理由として挙げられるのが、オークランドから車で2時間弱で行けて立地が良いということと、地方都市に住む場合は永住権申請のためのポイントが高くなるということ。それでもハミルトンもニュージーランド「第4の都市」といわれるだけはあり、3年前は40万ドル台で購入できていた3LDKの一戸建て物件も、現在は50万ドル以上の価格帯になってきています。
 しかしながら、オークランドの市街地と比較すると金額の差は明らか。加えて、プタルルやテアロハというワイカト地方の街では、まだ、30万~40万ドル台で3LDKの住宅を購入することができます。

上手な資産運用で無理せず暮らすには

 「オークランド周辺でアクセスが良い場所に住みたい」「でもそこまでの貯金はない」という人、あるいは家族や仕事の都合でどうしてもオークランド周辺に定住したいと考える人も中にはいるでしょう。そんなときは、まずはワイカト地方で住宅を購入し、投資物件として、資産運用することをおすすめします。そうすれば上手に資産形成を築きあげることができますし、さらにワイカト地方の伸び率は対前20%でオークランドよりも高いので、キャピタルゲインも期待できます。
 オークランドで自分は賃貸物件に住み、ワイカト地方に投資物件として購入した住宅からの家賃収入をオークランドでの家賃の支払いに回す。ローンを利用していたとしても、家賃収入で得た金額を返済に充てることで、無理のない予算で資産運用をすることができます。
 高い賃貸料をオークランドで払い続ける自分の資産としては何も残らない生活から、脱皮する勇気を持ちましょう。

集合住宅で夢のマイホーム実現

 誰もが一度は憧れる庭付き一戸建て住居の購入ですが、物価の高いオークランドでは不動産価格も例外ではなく、「高嶺の花」と諦めてしまっている人も少なくありません。しかしここで注目してほしいのが、タウンハウスやアパートメントなどの集合住宅。
 例えば2、3階建てのタウンハウス。狭いながらもしっかりと小庭が付いています。ガレージもあります。アパートメントではありますが敷地内に緑がある物件もあり、長期的に留守にする場合でも鍵一つで非常に便利です。また、年齢を重ねるとワンフロアでの生活の方が楽に感じられることでしょう。
 価格帯は地域によってわずかに変動しますが、おおよそにして50~60万ドルのタウンハウス物件があります。なかなか予算が用意できないという場合でも、単身、もしくはカップルであればワンベッドルームアパートメントで十分暮らすことが可能です。
 もう一つ、思い切って2~3ベッドルームの住宅を購入し、余った部屋にフラットメイトを入れるという方法もあります。金額に振り幅はありますが、30万~60万ドルほど。オークランドの平均値が約100万ドルということを考えると、半額、もしくはそれ以下の価格で小さいながらも我が家を手にすることができるのです。
 不動産の売買はスピードと価格が全て。例えば小さな金額を銀行口座の中に置いておいてもいつまで経っても同じだけの価値しかありませんが、不動産の価格は5年、10年寝かせると大きく変動します。それも今後も上がり続けていく可能性が高いため、自身で購入した不動産物件を上手く活用することで、資産運用をするだけの価値は十分にあります。

カテゴリ:NZ不動産コラム
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