
喜津木多聞(きつき・たもん):Tom
英語の「音」に惚れ込み、英語が大好きな小中高生時代を送るが、受験の文法は大の苦手。大学入試センター試験で壊滅的な結果を残し、大手予備校で浪人を経験。そこで英文法の論理性、利便性、その明瞭さに感銘を受ける。大学卒業後3年間、東京・神奈川の塾で英語講師として中学~高校3年生の英語を担当。現在、Galaxy Educationにて4校連携のマーケティング・マネジャーとして働く。英語で英語の説明をされてもどうしても分からない時には、日本語でバッチリ説明可。
基礎から学ぶ時制(tense)の大切さ
英語は「時間」に対して非常に敏感な言語です。今まさに起きていることなのか、解決済みであるのか、たった今起きた出来事なのか、明日終わる予定であるのか...。動詞の形を変化させ、時間軸の移動をする。このことを総称して「時制
(tense)」と呼びます。
英語には12種類の時制が存在し、日本では伝統的に中学から高校までの6年間で学ぶことになっています。コンセプトそのものは中学1年生でも理解はできますが、いざ実践となるとなかなか難しいもの。この「時」を縦横無尽に駆け巡ることができれば、よりネイティブに近い英語を使うことができるようになるでしょう。
文章の組み立てに必要不可欠!「時間軸×状態」
時間軸は「現在(A)」「過去(B)」「未来(C)」の3つ。一部では「英語に未来形はない」と唱えられていますが、ここでは文法の知識を整理するためにあえて便宜的に残しておきます。
A. 現在(present) B. 過去(past) C. 未来(future)
上記3つの時間軸のどこにいるかを決めたら、次にその時点での状況や様子を考えます。文章だけでは分かりづらいと思いますので、下記表を参照してください。
①の単純形はもっともニュートラルな状態で、使用範囲が広いのが特徴。たとえば、「高校に通っています。」を英文に直すと「I go to high school.」と現在単純形になります。つまり先週も昨日も、今日も明後日も来週も含んでいるのです。そのため不変の真理や一般常識は、単純形で表現することができます。
「時間軸×状態・様子」に従って文章を組み立てていくと、「3×4」。つまり計12種類あるということになります。
*1:単純現在形はかなり「普遍性」があり、過去・現在・未来の全てを含むとも言われます。
*2:P.P.は動詞の変化形の1つでPast Participleの略。doを例に取ると変化形「do・did・doing・done」の4種類のうち「done」がP.P.にあたり、このほか全ての動詞がP.P.に変化できます。