Vol.107 英語で学ぶ ニュージーランドでIT留学、永住権を目指す


海外移住を考えた時、決め手となった理由の一つが、「家族を優先できる移住先」だったという蓑毛力さん。現在はニュージーランドの永住を目指してITの専門校AMESのディプロマコースに通っている。学校に通うという選択肢は永住権取得の第一歩でもあるという。

ニュージーランドのIT学校・AMES留学生・蓑毛力さん【Profile】
蓑毛力 / Chikara Minomo
1975年4月5日生まれ、大阪府出身。高校卒業後、実家の家業である書店で働く。20代前半でかねてから興味のあったIT関連の仕事に転職、その後IT業界でソフトウェア開発の仕事を続ける。ニュージーランドへは妻と2人の息子と共に渡航、現在は永住権を取るべく奮闘中。

家族にとっての環境

いきなり仕事を探すより、ニュージーランドの学校での卒業資格を得た方が就職にも有利であろうと考えている。いきなり仕事を探すより、ニュージーランドの学校での卒業資格を得た方が就職にも有利であろうと考えている。ベンダー試験の中では自分がまったく知らない分野のことが出てきたりもするため、新しいことを勉強するきっかけにもなるという。ベンダー試験の中では自分がまったく知らない分野のことが出てきたりもするため、新しいことを勉強するきっかけにもなるという。もうすぐ就学を迎える長男のために小学校訪問もして、ニュージーランドスタイルを肌身で感じている。もうすぐ就学を迎える長男のために小学校訪問もして、ニュージーランドスタイルを肌身で感じている。4月からスタートしたディプロマのコースは9ヶ月。現在はベンダーテストと共に就職活動に向けての準備も始めている。4月からスタートしたディプロマのコースは9ヶ月。現在はベンダーテストと共に就職活動に向けての準備も始めている。ニュージーランドのIT学校・AMES留学生・蓑毛力さんニュージーランドのIT学校・AMES留学生・蓑毛力さんニュージーランドのIT学校・AMES留学生・蓑毛力さんニュージーランドのIT学校・AMES留学生・蓑毛力さん

日本にいるときは大阪のIT関連の会社で企業向けのコンピューターシステムを開発する仕事をしていました。この業界はどこの会社であれ、勤務時間がとてもハードになりがちです。残業を前提に動くため、どうしても朝のスタートが遅くなり、午後の3時くらいからエンジンがかかり、「よし、いこうかー」とそのまま深夜まで、といったパターンが一般的でしたし、客先の要望に合せて出勤時間の急な変動や呼び出しがあったり、結果的に週末は疲れ切っていたりと、まったく家族と過ごす時間が取れない状態でした。そこで「このままではいけない、しかし、日本にいてこの仕事をしていたら、どこの会社に入っても大差はないだろうから、思い切って海外に出て仕事を探そうじゃないか」と思ったのでした。ただし、最初にそう言い出したのは私ではなく、妻の方でした。それから夫婦で約3年かけて海外で仕事をするための準備をしました。どこの国がいいのかを調べて行くうちに、ニュージーランドは子どもたちにとっても、いい環境であるという結論に達しました。移民者が多いためでしょうか、子どもたちもいろいろな国から来ているため、学校や社会の許容の幅が広いのであろう、と感じたのです。こうして今年の4月に渡航しました。実際にニュージーランドに来てもその思いは変わりませんでした。緑の多さや公園の多さ、道路が広くゆったりとしていることなど、私たち家族が日本では味わうことができなかった環境がありました。子どもたちも圧倒的に外で遊ぶ機会が多くなりました。実際、「なんで道路に馬が歩いているんだろう?」「ヒツジさんのいる公園に行きたい」などと、ここでは外に目を向けるようになってきています。また、住んでいるところがビーチのすぐ近くですので、お昼頃にフラっと出かけてずぶ濡れになって遊んで帰ってくるという、日本の都会では決してできない生活を楽しんでいます。

永住権取得や情報取得のための学校

日本ではIT関連の職場に10年ほどいましたので、こちらでもその技術を活かした仕事を考えています。そこでまずは永住権の申請に必要なポイントを得る必要があり、その方法として、ディプロマの取得を選んだのです。すでに仕事としてやっていた分野で、もう一度学校に通うということに全く抵抗がなかったわけではありません。しかし、来たばかりの私の英語のスキルをアップさせるという点では、とてもスムーズに入っていける分野ですし、その他にもプラスになる面が多いであろうと思って入学しました。実際に通ってみますと、私が日本で使っていたコンピューターの言語と違った言語を学ぶことができたり、日本語で理解していた専門知識の英語での表現を学べたりと、新しいことを吸収する素晴らしい機会であると感じています。こちらに来て間もない私には英語という壁がまだまだ高いのですが、日本での実務の経験があるために、授業の内容は理解できています。また、講師の方たちとの会話からニュージーランドのIT業界の現状を知ることができるのも、大きな利点です。例えば就職に際しては多くの場合、実技試験があるということなどは、生きた情報の一つでした。私が日本での長時間の仕事のことを話すと「えー、なんでそれで(労働局へ)訴えなかったの」などど、冗談半分に言われることもあり、あらためて日本とニュージーランドのIT業界で働く人のスタイルが違うのだなーと感じました。

就職活動に向けて

現在は12月の卒業に向けてマイクロソフトの幾つかのベンダー試験を計画的に受けています。これはマイクロソフト製品を利用したソフトウェア開発のための知識や技術力を問うものです。これらの資格を持つことで就職の際にはCVに自分の持っているスキルを明示できるようになります。幸いなことにAMESは試験の会場ともなっていますので、テストそのものを受けやすい環境にあります。実際のところテストは難しく感じることもあります。問題がすべて英語である、ということも大きな要因ですが、こうしたテストをこなすことは英語力の向上にもつながるであろうと思っています。日本にいて準備していたころは「本当にこの方針でいいのだろうか」「うちの家族にとって間違った事をしているのではないか」と自分に問うこともありましたが、ここで家族がのびのびとしている姿を見ると本当によかったと実感します。これから永住権を取るという大きな目標がありますから、もちろんまだ先は長いのですが、自分の職歴を活かし、新しいライフスタイルを築くことができるニュージーランドは私たち家族にとっては素晴らしい環境であると思っています。

カテゴリ:IT
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