現在、為替専門会社KVB Kunlun NZ Ltdで、ジャパニーズ・ディビジョン・マネジャーおよび社内のカスタマーサービスのトレーナーとして活躍する井上京さん。つねに美しい輝きを放つ彼女は、可愛らしさと強さを持ち、人としてもとても魅力的な女性である。そんな京さんに、現在に至った道のりと、彼女に魅力を与え続けたKVBについてお話を伺った。
【Profile】 1979年生まれ。大阪府出身。小学生時代をアメリカで過ごし、帰国後、奈良在住。京都の同志社国際中学・高校に通い、大学は同志社大学文学部英文学科に入学。3回生の時にオーストラリアのメルボルン大学に一年間交換留学生として行く。大学卒業後、化粧品会社の営業および英会話学校イーオンの講師として働く。2003年、ニュージーランドに旅行で訪れる。2004年1月、ワーホリでニュージーランドに渡航し、為替専門会社KVB Kunlun NZ Ltdに日本語サービス担当として入社。現在、KVBのジャパニーズ・ディビジョン・マネジャーおよび社内のカスタマーサービスのトレーナーとして活躍。ニックネームはMisha。 |
KVBと共に成長した3年半
今、KVB Kunlun NZ Ltd(以下、KVB)という為替業務(両替)を行う会社で、ジャパニーズ・ディビジョン・マネジャーおよび社内のカスタマーサービスのトレーナーとして働いています。2004年に私がKVBに入社した時は、会社の規模は今の半分未満で、会社の規約もなく、ウエブサイトも簡易なもので、申し込みフォームも手書きといった感じで、会社としてまだまだこれからという状態でした。それが今では社員が全社で120名、日本人スタッフも4名から12名に増え、KVBの業務もずいぶんシステム化され、企業としてとても成長したと思います。それを思うと、入社してからの3年半の間に、上司に提案して色んなことを改善しながら、KVBと一緒に私も育ってきたのだと思い、このような素晴らしい経験をさせてもらったことをとても感謝しています。
私が英語と出会ったのは、小学生の時でした。6歳から11歳まで、父の仕事の関係でロサンゼルスに家族で住んでいたのです。平日は現地の学校に通い、土曜日に日本語補習校に通っていたので、日本語も英語も同じように伸びていきました。また両親が旅行好きだったことから、幼い頃から色んな文化に触れる機会にも恵まれていましたね。そして気付いたら、どんな国に行っても、どんな人と会っても、なんとなく合わせられる力がついていたんです。
中学生からは、帰国子女の受け入れを専門とする日本の私立中学校に進学し、高校まで一貫制の教育を受けました。海外生活を経験した生徒が大多数を占める学校で、英語力を活かすカリキュラムだったので、英語のレベルをそのまま維持することができましたね。こんな風につねに英語と接してきたので、大学進学を前にした時、英語を学ぶこと以外は考えられず、英文科に進学しました。そして大学生活がスタートしたのですが、学びたいという意欲が大きかったので、一般教養課程で英語の勉強をしてるうちに、じょじょに内容が物足りなく感じていったんです。次第に「もう少しアカデミックなことに集中したい」という気持ちが強くなりはじめました。そこで、私が在籍していた大学が提携していたオーストラリアの大学への交換留学に応募し、大学3回生の時にメルボルン大学に行きました。ここではみっちりとしごかれましたね。『英文学』と『教育学』を専攻したのですが、学習意欲のある人たちと学びたいことを一緒に学んでいる環境をとても心地よく感じたのを覚えています。今でもこの感覚が大好きで、会社でワークショップを開いて、勉強したい人が集まって、みんなでディスカッションしている瞬間がたまらなく好きなんです。
人生観を変えた大切な出来事
大学時代に、私の人生観を変えてくれた大切な出来事がありました。大学1回生の時に、奈良県の大和郡山市のPRレディー・コンテスト『女王卑弥呼』の第17代目の卑弥呼に選ばれ、一年間いろんな観光行事に携わったことと、大学4回生の時に奈良県観光協会主催の第10代目ミス奈良に選ばれ、奈良県のPR活動を一年間行ったことです。表向きは華やかそうに見える仕事ですが、任期中は厳しく教育されましたね。定例会で女性・社会人・日本人としてのマナーや言葉遣い、礼儀作法を学んだり、また人材育成会社の指導の下、接客・マナートレーニングの研修を受け、日本人、日本文化特有のおもてなしや気配りの方法、人前での話し方や立ち振る舞い、歩き方、座り方など細部にわたりチェックの入る日々で、あの頃の緊張感がその後の社会生活で多いに役に立っているように思います。
そしてこの仕事を通して、奈良県をはじめ他の都道府県の知事や市長、政治家や企業家の方々、また訪れる各地での地元の方々との交流を経て、自分は生涯、笑顔でいろんな人たちと触れ合う仕事をしていたいと確信したのです。また他にも、高校の終わりから社会人になるまで、家族がホノルルに住んでいたので、奈良の実家のことを任され、家事をこなし祖母の面倒を見ながら、税金や年金の支払いなど、家計もすべて担っていました。当時、少し大変に思っていたことも、今は大きく見れるようになって、そういう一つひとつの経験が今の自分を力強く支えてくれているように思います。
接客業で知識と経験を活かしたい
大学卒業後、日本で化粧品会社の営業と英会話学校の講師として働きました。化粧品会社では販売を経験し、英会話学校では英語を教えることはもちろんですが、生徒のカウンセリング、授業参観、イベントの手配、ネイティブの先生とのやりとりなど、マネージメントにも携わっていましたね。そうして約3年が過ぎた頃、何か他のことにチャレンジしたくなったのです。英語が大好きだったので、日本語と英語を使って、海外で仕事がしたいと思いました。その当時つき合っていた彼が今の旦那なのですが、彼がニュージーランド人であったことも、私をそういう気持ちにさせてくれたのだと思います。それでニュージーランドに2004年1月にワーホリで来たのです。それからすぐに就職活動をはじめて、KVBに入社しました。幾つか他の会社もみたのですが、KVBに決めたのは、仕事が接客業だったので、自分のこれまでの知識と経験が活かせると思ったからでした。ただ、金融業ははじめてだったので、為替と経済については理解するまでかなり努力しましたね。
KVBは、ニュージーランド政府の管轄のセキュリティーズ・コミッションズから認可を受けている唯一の為替専門会社です。両替は、日本円を含め主要10通貨を取り扱っていて、KVBを使う一番のメリットは、やはりレートが良いこと。なぜ、こんなに良いレートをKVBが提供できるのか?という問い合わせがよくあるのですが、第一に言えるのは、為替には国際市場のマーケットレートがあって、KVBは一日中、その変動しているマーケットレートに合わせてごくわずかなマージンを付けてレートを設定しているからなんです。銀行の場合は、その日一日の変動を予測して、最高値と最低値をカバーするレートを設定しているのでレートが悪くなるのです。
今では為替についてたいていのことは理解できるようになりましたが、世の中は常に動いているので、日々世の中の動向にアンテナを張り、今も知識を蓄積していっています。
気持ち良い会社づくり
今現在、ほんとうに多くのお客様にKVBをご利用していただいているのですが、KVBはここオークランド店が本社で、オーストラリアのシドニーとメルボルン、香港、中国、カナダに支社があり、これからアメリカとヨーロッパにも進出する予定です。数年間でKVBがこれほどまで成長を遂げた理由は、やはり『信用』だと思います。セキュリティーズ・コミッションズから認可されているので、お客様に安心してご利用いただけるのも大きいでしょうし、スタッフもお客様との信頼関係を第一に考えています。ですので、投資家の方をはじめとする大口のお客様にご利用いただくケースも多いです。それに、ディレクターが大きなビジョンを持っているというのも、今も前進しつづけている理由ではないでしょうか。私はその中で、これまで日本人のお客様への営業や窓口業務をメインに、様々なことを改善しながらより良いサービスを目指してきたのですが、現在は今までKVBが築き上げてきた信用第一とする私たちらしいカスタマーサービスを、支社を含めて会社全体に浸透させるために、スタッフ教育に力を入れています。KVBのお客様は国際色豊かで、国籍によって喜ばれるサービスが違うので、どんなお客様に対しても最高のサービスができればと思っています。そして、常にサービスの改善点はあると思うので、絶えず向上させていきたいですね。
私は都会が好きなので、オークランドに来た当初はここでやっていけるだろうか?と思ったのですが、今はオークランドに来て本当に良かったと感じています。KVBで働いて、お客様やスタッフと出会えたことが、この気持ちに繋がっているのだと思います。また、私がニュージーランドで快適に生活できるのは、夫や日本に住む家族の理解と協力があったからだと思い、日々感謝の気持ちで一杯です。
ゆくゆくは家で生徒を集めて英会話スクールをしたいなと夢描いていますが、その前に、今はまだまだKVBの仲間と一緒に"気持ちの良い会社作り"を実現させていきたいです。そして好奇心旺盛な性分なので、これからも貪欲に好きなことを見つけて自分の知識や経験の活かせる仕事ができればと思っています。
KVBでは、留学や生活資金などをお得なレートで送金することができる「円送金」サービスを行っています。
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